夢の話。
私達にとって、睡眠は健康な生活のために必要不可欠なものです。
適切な睡眠をとらないと、免疫力は低下し、仕事の効率も低下し、また事故などの原因となることもあります。
このように、睡眠が大事だということは、誰もが認めるところです。
では、『夢』はどうでしょうか![]()
多くの人が毎日のように見ている『夢』ですが、それが何の役に立つのか、何のために私達が夢を見るのか、詳しいことはわかっていません。
そもそもなぜ夢を見る必要があるのか、という疑問だけでなく、さらに謎なのがその内容です![]()
多くの場合、夢の中の出来事は非現実的で、脈絡がありません。空を飛んだり、恐竜に追いかけられたり。
これらには、何か意味があるのでしょうか。
昔から、『抑圧された願望が表象されたものだ』とか、『未来を予知する潜在能力だ』とか言われたりして、夢占いだとかもありますが、はっきりしたことはわかっていません。
そんな『夢』の役割について、いくつか考えられ得る可能性がScientific Americanで紹介されていました。
①Brain conditioning
脳を刺激し、機能を正常に保つ役割があるという説。
実際に、夢を見ているREM睡眠中には、脳の特定のエリアの活動が変化したり、神経伝達物質が放出されたりするようです。
②External vigilance
睡眠中に周囲の危険を感知できるようにしておくため、視覚および運動以外の情報(匂い、音など)に限定して感知できるような状態で、脳が充電しているという説。
夢が、視覚・運動情報だけで、匂いや音などの情報に乏しい点に着目しています。
③Threat simulation theory
これはもうそのまんまで、夢の内容は現実世界での危険のシミュレーションになっているという説です。
ある調査では夢の内容として最も多いのが追われる夢で、追いかけられたり襲われたりするのはたいてい本人だそうです。
④Costly signaling theory
ガゼルの群れがヒョウに襲われるとき、1頭の健康な若いガゼルが突然倒れ、みんなの身代わりになることが知られています。これは、1頭だけが犠牲になることが種の存続に貢献することとなるため、そのような状況で敢えて不利な行動をとるように遺伝的にコードされた行動と考えられています。
この説は、『夢』がcostly signalとなり、悪夢のあとに気分がどんよりして他者と関わりたくなくなってしまうことで、遺伝的にcostly signalが組み込まれている人が、客観的に見て不利な行動をとるようになってしまうのだ、というものです。
⑤Problem solving
わからなかったなぞなぞの答えが、夢の内容がヒントとなって正解できた、というように、実際の問題解決に役立つという説です。ベンゼン環の話なんかは有名ですね。
**************
これらの説は、夢というものが現実世界でどのように役立っているか、また進化の過程でどのように貢献してきているのかという観点で考えられています。
どの説もおもしろいのですが、あまり説得力はありません。悪夢はなんか説明できるんでしょうが、じゃあ楽しい夢、現実みたいな普通な夢は何なんでしょうか。
高度に進化した視覚系の副産物なのか、それとも何か役に立っているのか…確かにデジャヴみたいなことはありますが、だからその場で正しく行動できるというわけでもないですし。
先天全盲の人の夢はどんな感じなのでしょうか。あとヒト以外の動物の夢はどんななんでしょうか![]()
個人的に気に入ったのは、
『夢は、スクリーンセーバーのようなもの
』
という例えです。
『それが写っていること自体がメンテナンスとしての意味であり、内容に意味はない』
と。

最近のコメント