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2009年6月の投稿

multiか、sophisticated taskか…

Neuronの最新号に北大のグループから論文が出ています。

Memory and Decision Making in the Frontal Cortex during Visual Motion Processing for Smooth Pursuit Eye Movements
Natsuko Shichinohe, Teppei Akao, Sergei Kurkin, Junko Fukushima, Chris R.S. Kaneko and Kikuro Fukushima

Last authorの福島先生は、学部のときに研究室を見学させていただいたこともあるのですが、とても実直な方で、真摯に研究に取り組む姿勢が印象的でした。

僕の尊敬するScientistの一人ですbud

この論文のPreview(解説記事)では、

「近年の神経生理学の発展には、2つの方向性が見られる。1つは、多電極同時記録でニューロン活動の相関を見る手法、もう1つは洗練された課題を用いることでニューロン活動の段階を区別して見る手法である。」

という書き出しから、後者のタイプの研究としてこの研究が紹介されています。

多電極からの同時記録、マルチユニットレコーディングは、神経細胞ネットワークに関しての理解を大きく促進してきました。

特に、ニューロンの同期発火というのがあって、それがタスクによってある周波数帯で有意に相関が高くなって、それがある種の情報伝達に関わっている可能性があるということを初めて聞いたときは、そんな考え方があるのか、とすごく驚きましたflair

しかし最近の論文では、なんでもかんでも同期してるというのを出してきて、でもそれは同期の本質には何も迫らないし、その研究の本筋の補助としてもそんなに役立っていないというのが多い気がします。

そんな単なるアバウトな領野間の相関を見るだけのために使われるというのは、少し寂しいdown当然、一方で、マルチユニットで情報伝達の仕組みを解明しようとする優れた研究もいくつもあるのですが…

今、自分のボスが、シングルユニットにこだわりを持っている人なのですが、当初はなんでもっと新しい手法を使おうとしないのか、不思議に思っていました。でも、なんか今は少し分かる気がします。

最新の手法は確かに魅力的で、多くの可能性を感じさせるものですが、盲目的にそれを追いかけるだけでは、肝心な中身が伴わない研究になってしまいかねない。

まずはしっかりとタスクを洗練させて、結果から結論がクリアに導けるようにすることが、一番大事。そう思うようになりましたrock

ただ、他の様々な手法に関しても、柔軟に検討して必要なら取り入れて行きたいですが。

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脳科学者。

こんにちはsnow毎日雨ばかりですね〜rain

北海道での6年間は梅雨がなくて、それはそれで快適でよかったのですが、時折雨音が恋しくなることもありました。

なので、今は部屋の中から雨が降る音を聴くのを楽しんでいますbud


さて、最近の神経科学の話題と言えば、何と言ってもドラマ『Mr.Brain』ですよねsign03

僕はここ数年、あまりテレビを見なくなってしまって、テレビ自体も後輩にあげてしまったくらいなので、

ドラマの存在を知ったのが1回目の前日でした。

結局、第2回の前半だけしか見れていませんsweat02




ドラマがスタートして、実際の神経科学の研究者の人の反応は…

ごく一部、本気で怒っている人もいるものの、概ね『まぁ、別にいいんじゃない?(いろいろ言いたいことはあるけど)』って感じでしょうかcoldsweats01

まあ、そもそも本当に犯罪捜査に脳科学が役立つなら(既に応用可能なレベルなら)、当然使われている、あるいは倫理的な議論になっているはずで、現時点でそうはなっていないわけですから、設定に無理があるし、近未来を予想したフィクションとして見るのが正しいのでしょうdanger


しかし何しろ今までこのようなドラマの題材になったことがないので、研究している人たちはびっくりして、頑な態度になっているようです。

そもそも、『脳科学者』と呼ばれることに抵抗ある人も多いようで。。



僕自身は、こうやって広く取り上げられることはとても嬉しいことだと思いますhappy01shine

だって、今までは、初対面で『脳の研究をしてます』なんて言ったら、確実に怖がられましたから。

恐らく、一般の人の研究に対するイメージって、『地下の実験室で怪しい色の薬をかき混ぜてる』とか、『遺伝子操作で得体の知れないモンスターを作ってる』みたいな感じじゃないでしょうか。

それに研究者ってイメージも、ネクラで研究室に寝泊まりして興味が限定的でコミュニケーションが取れなくて…と思われがちです。

でも実際色んな研究者の人と接していると、まあ変わり者は多い気がしますが、話がおもしろい人、酒好きな人、スポーツ大好きな人など、普通にいるのですgemini

研究のことを全然知らないで変なイメージを持ってる人が、そういうことを理解するきっかけになってくれたらいいなと思いますねsun


ドラマの題材になると言えば、医者モノは昔からありました。

ここ数年は『白い巨塔』や『Dr.コトー』、『医龍』など、最近では専門分野別に麻酔、救急、法医学まで、医療系のドラマがたくさん出てきてます。

医学部にいたころは、このようなドラマが始まるたび、『あんな研修医いないよな〜』とか『あれでオペはしないだろ〜』とか、みんな(先生も)ツッコミを入れてました。

でもやはりそういう声が制作者側にも届いているのか、最近のはかなりしっかりと監修されていて、専門家以外はわからないようなところもきちんとつじつまを合わせたりしている気がします。

このような流れは、国民の医療への関心の高さの裏返しでしょう。

良くも悪くも、現実の医療、また医学生の志望科などにまで影響しています。


脳科学ドラマ(?)も、いずれはそういう存在になって行くのかもしれませんflair

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