大学院生活も終盤に差し掛かり…
ここ最近、将来について少しずつ考えるようになって来ました。
僕は教授になりたいために研究をするわけではないので、就職、ポストといったことについて口にするのはどうしても打算的な感じに見えて気が進まないところもあるのですが、
自分のやりたい研究をするには独立職を得ることが必要で、独立職を得るためには相応の業績が必要となり、
業績を十分に確保するにはやはり学位取得後早い時期の身の振り方が重要になってくる、ということで、
キャリアについて考えることは逆説的に良い研究をすることにも繋がることであり、決して疎かに出来ないことなのです。
当然の大前提として、大学院での研究をしっかりと纏めて学位を穫ることがありますが、それだけで満足してはいけない、と感じています。
あまりに遠い将来のことを考えても現実的でないので、学位取得後のポスドク先と、そこからきちんと助教職に就けるというところまで。
順調に進めば、卒後5〜7年でしょうか。まずはそこまで、きちんと行けるようにしたい。
自分の中で大きな問題として、海外に出るか否か、ということがあります。
研究者として海外のラボで働くということは、一般的な企業での出向と違い、帰る場所が約束されている訳ではありません。
特に自分の専門分野では1つの論文を出すのに数年かかることはザラなので、業績が出た頃には日本のコミュニティに忘れ去られているかもしれません。
人生を賭す、というと大袈裟かもしれませんが、そのくらいの覚悟で行くべきなのかな、と自分は考えています。
ファッション感覚での留学、いわゆる「箔をつける」というようなことで行くなら、リスクが大きすぎるかな、と。
実際に、留学して研究に没頭している間に日本のコミュニティと疎遠になり就職に苦労されてる方とお話する機会もありましたが、やはり現実は厳しい。
どんなに研究に対する熱意があっても、ポストが無ければ思い切った研究は出来ないわけですから…
一方で、そこまでのリスクを冒して海外に出るメリットは、昔ほど大きくなくなって来ていると感じます。
かつては最新の情報や技術は欧米に実際に行って学ばなければ身に付けることはほとんど不可能であり、有力な研究者や国の指導者は留学を通して最新の事項を習得することが一般的でした。
しかし現代では、情報にしてもインターネットのおかげで最新の論文がすぐに手に入るわけだし、技術や業績の面でも、欧米に匹敵するレベルの成果を出している分野が少なくありません。
自分の分野でもそれは当てはまっていて、特に中堅クラスの魅力的な研究者を挙げれば、日本のほうが多く思いつくくらいです。
勿論、海外に出るメリットは沢山あると思うし、正負どちらの面でも、一生涯に渡る影響があるのだろうと思います。
例えば仮に国内で十分に魅力的なオファーがあった場合、それを反故にしてまで海外に出る意義があるでしょうか。
最近、特に年齢の近い研究者と話すときは、積極的にその人が就職において考えたことを聞くようにしています。
留学を勧める人、懐疑的な人、双方居ますし、どちらの考えもそれぞれ共感する部分があります。
しかし、どのような選択をするにせよ、自分は「変化」を訴求して行かなければ、という思いがあります。
例えば今のこの瞬間と、10年後の同じ日を切り取ったときに、同じ延長上で時間経過分に相当する膨らみを持っただけで明示的な変化が無ければ、
そんなモノは金太郎アメのように感じてしまうのです。あくまで個人的な価値観ですが。
自分はどうしても楽をしようとしたり、甘える癖があるので、自分にプレッシャーをかける意味でも、海外へ出ることはより良い選択肢かもしれません。
とりあえず今年は色々と情報収集しながら、じっくり考えたいと思います。


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